はじめに
VBAエキスパート(Excel VBA ベーシック/スタンダード)は、実務におけるマクロ・VBAのスキルを客観的に証明する資格です。
本試験はコンピューター上で実施される「CBT(Computer Based Testing)方式」を採用していますが 、この試験形式には学習段階では気づきにくい特有の難しさがあります。
本記事では、テキスト学習と本番試験のギャップや、CBTならではの解答ルール、そして受験料を無駄にしないための対策について解説します。
1. 「章順の学習」と「ランダム出題」のギャップ
公式テキストでは、体系的な理解を促すため、第1章から第10章まで順を追って構成されています(例:ベーシックなら「マクロの記録」から始まり「マクロの実行」まで )。
学習者はこの流れに沿って勉強をするのが一般的です。
しかし、実際の試験において、問題はテキストの章順通りには出題されません。各章からランダム順に出題されるという点を強く意識する必要があります。
学習時は「直前に読んだ章」の知識を使って問題を解くことができますが、本番では「目の前の問題がどの章の知識を求めているか」を瞬時に判断する力が求められます。
章順の学習を終えた後は、ランダム形式の演習を取り入れることが推奨されます。
2. 解答形式と「正確な記憶」の必要性
VBAエキスパートの出題形式は、主に以下の3種類です 。
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選択肢形式
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ドロップダウンリスト形式
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穴埋め記述形式
特に留意すべきは「穴埋め記述形式」です。 この形式では、コードや語句をキーボードで直接入力する必要があります。
プログラム言語の特性上、一文字でもスペル(綴り)を間違えれば正解として認められません。(得点なし)
「なんとなく見ればわかる」というレベルの記憶では、この形式に対応できません。
正確なスペルを暗記し、実際に入力できるようする対策が必要です。
3. レベル別に見る出題傾向の差異
ベーシックレベル(Excel VBA Basic)
ベーシックレベルは、一般的に選択肢形式での解答比率が高い傾向にあります。
しかし、これには個人差や出題パターンの運が関わります。
「ほぼ全ての回答が選択式だった」という受験者もいれば、「一部の問題で用語の穴埋め記述が出題された」というケースも存在します。
公式の出題形式にも「穴埋め記述形式」は明記されており 、選択式のみに頼った対策はリスクが高いと言えます。
スタンダードレベル(Excel VBA Standard)
スタンダードレベルでは、ベーシックレベルよりも高度なマクロ読解・記述能力が診断されます 。
そのため、穴埋め記述問題が多く出題されることを前提に対策を講じる必要があります。
配列や検索、テーブル操作など 、複雑な構文を正確に記述、読解できる力が試されます。
4. 厳格な入力ルールの遵守
CBT試験における穴埋め記述問題には、厳密な入力規則が存在します。
問題文に特別な指示がない限り、以下のルールに従わなければなりません 。
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英字: 「半角・小文字」で入力する
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数字や記号: 「半角」で入力する(スペースも含む)
普段の開発環境(VBE)では大文字・小文字の自動変換機能が働きますが、試験ではルール通りに入力する必要があります。
これを知らずに大文字で入力してしまうと、知識が合っていても不正解となるため注意が必要です。
5. 受験料と再受験のコスト
本試験は、最寄りの試験会場(最近では自宅)で希望の日時に受験できる利便性があります 。
しかし、その受験料は決して安価ではありません。
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Excel VBA ベーシック: 13,200円(税込)
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Excel VBA スタンダード: 14,850円(税込)
調査時期:2026年2月時点
万が一不合格となった場合、受験料や再学習の時間の負担に加え、
再受験に関するルール(3回目以降の受験は前回の試験日から7日間空ける必要がある )も適用されます。
「試しに受けてみる」にはコストが高いため、CBT特有の形式や入力ルールを十分に把握し、万全の状態で本番に臨むことが重要です。
まとめ
VBAエキスパート合格の鍵は、単なる知識量だけでなく、「試験形式への適応力」にあります。
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ランダム出題に対応できるように対策する
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正確に語句のつづり(スペル)をマスターする
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入力ルールについて必ず事前に確認する
これらを意識して学習を進めることで、合格への確率は格段に高まるはずです。
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